【映画レビュー】6歳のボクが、大人になるまで

12年間を2時間45分へ

Featured image

最近家にいる時間が増えたので映画を見ようと、テレビ、テレビ台、座椅子を購入し、快適な環境ができました。なので今回はAmazonPrimeビデオを見て面白かった映画を紹介しようと思います。


あらすじ

映画の原題はBoyHoodです。訳すと少年時代、少年期とかですかね。ストーリーは至って普通です。6歳の少年が18歳の大人へと成長する過程で起こる様々な出来事を追っていくものです。テーマとしては、家族であったり、友人であったり、恋愛、夢などであり、その中での葛藤や困難を乗り越えていく姿が描かれています。


見どころ

これだけだとただ単の普通の話ですが、この映画がすごいのは、少年期、青年期と俳優を入れ替えず、同じ俳優を起用しているということです。つまり主人公である6歳の少年が18歳へと成長するまでの間の12年間ずっと一本の映画を撮っているということです。

これはとんでもない映画だなと思いましたよ。だって、リスク大きすぎませんかね。俳優が急に俺やめたって途中で言い出すかもしれませんし、日本の芸能界だと不倫やらなんやらでCM降板とかザラにありますけど、この映画の場合、撮影の終盤とかにそれやられたら全部パーですからね。(まあアメリカならそこまでバッシングはないんでしょうけど)


感想(若干のネタバレあり)

こういう映画って、ストーリーが割と単調なので結構途中で飽きてしまうとかいう意見もあります。私もそのタイプなのでこの手の映画は見るのに時間が長く感じてしまうとかいうことがあったんですけど、今回は全くありませんでした。

その理由として、1つ目に愛着が湧くからです。1人の少年を中心に描かれるのでとても見やすい。また同じ俳優を起用してるので、外見の変化を感じますし、何かドキュメンタリー映画を見ている感じもします。YouTubeを家族でやってるチャンネルとかをたまに見るんですが、久しぶりに見ると子供が大きくなってます。それをちっちゃかった坊やが逞しい大人になるところまで見れるような感覚です。

2つ目に、親近感が湧くからです。主人公を演じているエラー・コルトレーンは1994年生まれと私と同世代です。なので私が育った環境と似ている箇所が多々あります。映画には、少年時代の主人公がドラゴンボールを見ていたり、ゲームボーイアドバンスやWiiをやっていたり、ハリーポッターと謎のプリンスの本を買いに行ったり、オバマとバイデンが大統領候補になったり、初代iMacを使ってると思いきや後半はiPhoneを使っていたりと、当時の出来事と年齢が一致するわけです。なのでこうとても感情移入がしやすかったです。

3つ目に、登場人物がいい意味でも悪い意味でも魅力的です。主人公だけではなく父親や母親も成長していきます。最初は割とクズな立ち回りなのかなと思ったお父さんは面倒見のいい人だったし、お母さんはお母さんで責任感はあるのにダメ男と再婚を繰り返したりと完璧な人間は出てきません。そこがリアルでいいんですよね。この映画の場合、俳優女優共に外面が老けていくのでそこがまたさらにリアルです。

そんなわけでこの映画は結構ハマりました。5点満点中4点くらいです。今後も映画のレビューの記事を備忘録的に残していこうと思ってます。